国際日本文化学科とは

当学科について

日本と世界をつなぐ2つの領域

日本と世界をつなぐ2つの領域

現代の日本は、文化や経済において世界各国と密接に関わるグローバル化の中にあります。アニメやゲームなどクールジャパンの例に見られるように、日本で生まれた文化を世界に発信する時代です。また、世界の人々と交流するためには、異なる文化を深く理解する態度が求められます。

国際日本文化学科には、日本の伝統文化から現代のサブカルチャーまで広く学ぶ「日本語日本文化領域」と、多様な言語や習慣を持つ世界の文化を理解する「国際文化領域」があります。学生はどちらの領域の内容も横断的に履修することができます。国内外に目を向け、グローバル社会で求められる発信力と多文化理解力を育成します。

国際社会で生かせるコミュニケーション力

国際社会で豊かさを生む文化

グローバル社会というと経済が話題に上りますが、大切なことは、互いの文化や習慣を知ることです。相手を理解し尊重することが、グローバル社会で行うコミュニケーションの第一歩です。

また地球規模で流通しているものは、農産物や工業製品だけではありません。文学、美術、音楽、映画、アニメ、ゲームなど、多様な作品やコンテンツが世界を巡っています。人間は生活必需品だけではなく、暮らしに彩りを与え、心を豊かにする創造的表現を求めています。

国際日本文化学科では、グローバル人材養成を目指して、コミュニケーションと創造的表現の2つの観点から、日本、アジアやヨーロッパの言語や文化を学びます。

文化の学びを社会で役立つ力に

文化の学びを社会で役立つ力に

国際日本文化学科のカリキュラムでは、多様な講義科目・フィールドワークを通じて、文化に関する知識・理解を深めるとともに、学んだことを発信する機会を多数用意しています。

1年次から2年次にかけて、日本語力を身につける・高める授業として、日本語コミュニケーションを履修します。また、1年次ゼミ基礎演習、2年次ゼミ発展演習、3年次ゼミ専門演習、4年次ゼミ卒業研究と、各学年少人数ゼミを用意し、一人一人が研究内容をまとめ、プレゼンテーションを行う場を設けています。

深い文化理解にもとづいて、グローバル社会で活躍する力を、入学時から段階的に育てていきます。

カリキュラム(授業科目の構成)

■2領域の単位をどちらも取得できます。

国際日本文化学科のカリキュラム(授業科目の構成)は、日本語日本文化領域、国際文化領域の2つに分かれています。

日本と世界をつなぎ、相互に理解する力を身につけることを目指すため、どちらの領域の科目も修得することができます。日本文化を専門とする場合も、日本文化と海外の文化の比較を通じて、そのつながりを認識できるようになります。また、国際日本文化学科に設けられている資格は、どちらの領域でも取得できます。

さらに、コミュニケーションスキルや情報スキルに関わる授業は、どちらの領域を専門とする場合にも必要となり、日本文化を世界に発信したり、世界から日本に訪れた方と交流する時などに役立てることができます。


日本語日本文化領域(国語科教諭免許)/国際文化領域(日本語教員) 相互に単位取得が可能|学科共通科目 コミュニケーションスキル/情報発信スキル|話しことば教育・情報処理士・ウェブデザイン実務士・図書館司書・博物館学芸員(学科共通分野を、専門に学ぶこともできます。)
【主な科目】
  • ●言語文化概論
  • ●比較文学講読
  • ●プレゼンテーション概論
  • ●プレゼンテーション演習
  • ●地域ツーリズム論
  • ●ホスピタリティ・スキル
  • ●観光文化論
  • ●観光学概論
  • ●観光ビジネス論
  • ●ビジネスマナー演習
  • ●フィールド実践演習

日本語日本文化領域

日本語日本文化領域では、日本の文化の理解を深め、日本語の「聞く」「話す」「書く」「読む」力を鍛えて、日本文化を主体的に発信できる力を身につけます。この領域の特徴は、次の3つです。

  1. 「日本語のスペシャリスト」をめざします。コミュニケーション力を養い、教員、一般企業など、どのような仕事に就いても役立つ日本語 運用力を身につけます。
  2. 「日本の文化」を研究します。京都という立地を生かして、伝統文化を肌で感じ、フィールドで体験しながら学ぶことができます。
  3. 「文化ビジネスのプロデュース力」を獲得します。企画から実践までの多様な機会を通して、文化に関連した職業や観光などのビジネスに おける商品、サービスの企画、提供に役立つ力を養います。

日本語と日本文化の学びを基に、国語科教員、日本語教員、図書館司書といった資格を社会で活かすことができます。

【主な科目】
  • ●国文学概論
  • ●国語学概論
  • ●日本文化論
  • ●現代出版事情
  • ●日本古典文学講読
  • ●日本近代文学講読
  • ●日本語文法
  • ●日本語研究
  • ●古文書読解
  • ●京都学
  • ●京都フィールドワーク研究
  • ●日本思想
  • ●日本美術史
  • ●日本語の朗読
  • ●スピーチの基礎
  • ●漢文学入門
  • ●漢文学特講
  • ●子どもの読書とメディア
  • ●昔話とストーリーテリング
  • ●出版文化史

国際文化領域

 国際文化領域では、ヨーロッパ、アジア、中東の思想、宗教、芸術などを学びながら、異文化理解の方法を身につけます。

この領域の特徴は、次の3つです。

  1. 知性と感性」を働かせて実践的に学びます。文化が仲立ちするコミュニケーションには、言語を用いる文学や哲学、非言語的な美術や音楽などがあります。
    特に、「アラブ・イスラーム文化」「中国文化」「韓国文化」「ヨーロッパの音楽・美術」「キリスト教と文化」を深く学ぶことができます。
  2. 「主体的な発信力」を育てます。異文化を多角的に学ぶ中で、自分はどう感じるのか、考えるのか、論理的に伝える経験を重ねて、国際的に通用する知性と発信力を育てます。
  3. 「他者を理解する柔軟で強靭な思考力」を獲得します。異なる文化を理解するための枠組みを知り、様々な実例を学ぶことで、グローバル社会、情報化社会に対応できる思考力を鍛えます。

異文化理解と発信力を基に、日本語教員、情報処理士、博物館学芸員、図書館司書といった資格を社会で生かすことが出来ます。

【主な科目】
  • ●国際関係論
  • ●比較文学講読
  • ●比較文学講読
  • ●多文化理解
  • ●ヨーロッパ文化論
  • ●クールジャパン論
  • ●日中近代語彙比較論
  • ●アジア文化論
  • ●アラブ・イスラーム文化論
  • ●キリスト教文化
  • ●中東文化論
  • ●西洋美術史Ⅰ・Ⅱ
  • ●音楽文化概論
  • ●音楽表現学
  • ●西洋思想史(古代・中世)
  • ●西洋思想史(近世)
  • ●インターネット社会論
  • ●情報・メディアの文化とリテラシー
  • ●識字活動と子どもの権利

■4年間のまとめは、卒業論文、卒業制作、どちらも選べます。

4年間の学びの集大成として、卒業論文または卒業制作をまとめます。国際日本文化学科では、実社会で活用できる表現力を重んじているため、冊子制作や活動報告など、自分の選んだ表現方法を選択することもできます。

【卒業論文の例】
卒業論文
  • ●本居宣長論―「なかなか」を通して―
  • ●音楽はどう表現されるか―「蜜蜂と遠雷」を中心に
  • ●ゲーム実況の影響力~ゲームの変化~
  • ●異文化摩擦における効果的なコミュニケーションスキルについて
  • ●大学教育におけるラーニング・コモンズ―大学図書館の機能分析を中心に
  • ●静岡県に住む高齢者が図書館にもとめるもの
  • ●漫画における芸術性―漫画『ジョジョの奇妙な冒険』から考える―
  • ●ディズニーアニメーションにおけるプリンセス作品の変遷
  • ●スタジオジブリ作品における女性像―社会的役割による変化―
  • ●日中のことわざにおける兎のイメージ
  • ●日本における異界・妖怪観念形成に関する考察―韓国との比較を通してー
  • ●西洋文化の享受と発展~近代の食文化を中心に~
【卒業制作の例】
卒業制作
  • ●京都百人一首(かるた制作)
  • ●京都動物ものがたり(絵本制作)
  • ●旅行企画J.W.ウォーターハウスを巡る旅(旅行企画)
  • ●公共トイレにおける視覚障がい者誘導の冊子制作
  • ●生きて帰りし物語のプロットを用いたしかけ絵本
  • ●国語科教員のための音声CD『ごんぎつね』の制作
  • ●ユニバーサル絵本の制作
  • ●京都の刺繍ふれあいガイドブック

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