京都ノートルダム女子大学人間文化学科

本学TOP人間文化学科TOP

人間文化学科

基礎演習(1年次)

発展演習(2年次)

専門演習(3年次)

卒業研究(4年次)

 
 

演習クラス

 
専門演習(3年次)

2008年11月26日 京の町家 秦家住宅見学

 

 この出版文化ゼミ(岡村ゼミ)の学生諸君は、卒業研究として京都の事象や歴史をテーマに取り上げることが多いが、その場合、京都の景観に言及されることもしばしばである。鴨川の架橋計画や銀閣寺かいわいのマンション建設、老舗旅館とマンション、花街の景観などなど。そんなこともあって今回は、京都の景観のうちの、京町家を見学することとした。
 今回訪問したのは、下京区油小路仏光寺下ルの秦さんのお家である。秦家住宅は、幕末のいわゆる「どんどん焼け」(元治元年=1864年)、で焼け、現在の建物は明治2年に建て替えられたものである。奇應丸を製造・販売していた薬種商のお家で、道路側の店舗から住居、土蔵が奥へと続いていく。そこには庭がふたつ配されていて、商家の様子をよく示している町家として京都市登録有形文化財に指定されている。
 この秦家については、『秦家住宅 京町家の暮らし』(新建新聞社出版部 2008年7月)がくわしい。今回の見学の前に皆でこの本を少し予習して出かけた。この本の通奏低音とでもいうべきことだが、この秦家には、建物だけでなく、そこで現に住まう人たちの暮らしがそのまま残されている。秦さんの言葉で言うと「暮らしの息遣い」ということであろう。このことは特筆されてよいと思う。
 秦さんからは、町家やこの住宅のこと、夏冬にあわせた建具替え、京都のお正月やお祭りまたお盆など、毎年めぐってくる行事などの説明を受けた。そうした暮らしが、普通にしかし大切に営まれているということが体感できた。普通ということ、それはほんとうに大したことだと実感した。
 「京町家の保存」、これは常々言われていることである。しかしながら、その意味は重たくまた秦家にとっては、その行き方が生き方でもあり、わたしたちは見学者ではあったが、大きくな問いを投げかけられる結果となった見学会であった。 

   
暮れなずむ秦家住宅の前で  
暮れなずむ秦家住宅の前で  
 
 
 
  京都ノートルダム女子大学人間文化学科
〒606-0847 京都府京都市左京区下鴨南野々神町1番地
TEL 075-781-1173(代表)