京都ノートルダム女子大学 大学院人間文化専攻

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論文梗概
 

内越千佳子
Assistive Technologyを利用した支援の展望 ―〈特別な教育的ニーズ〉を持つ子どもたちを中心に―

 

本論文は、「発達障害」を抱える子どもたちを通常学級で支援していく為に、スマートフォン・DS・タブレットPCの有効な活用によって、彼等(彼女等)に対する学習支援の望を明らかにする。発達障害を持つ子どものハンディキャップに、どんな支援が可能かが近年重要な課題と考えられるようになった。その成果として、特別支援コーディネーターの配置などが進んでいるが、まだ通常学級における支援は不足している。

そこで本論では、発達障害を持つ子どもたちがハンディキャップを顕著に生じさせる境目である小学校中学年から中学校を対象に、彼等(彼女等)が苦手とする抽象的な問題に対して情報機器支援が有効であるのではないかと考えた。また、できるだけ多くの支援方法を集積し、改善を加えて共有する教材協同データベースが支援の向上に役立つのではないかと推測した。以上の2点の仮説を中心に検証した。

検証では、本研究の対象となる発達障害を抱える児童・生徒の認知特性の指標について調べ、通常学級内で認知特性を踏まえた支援ができるか明らかにする。また、現状の情報機器を利用し、機器が抱える課題について文献による検証をおこなった。仮説1においては、認知をはかる指標と共通する広汎性発達障害を中心としたハンディキャップに対し、米国の2E教育の課題と理念を国内でどのように生かせるか、また各機器機能について抱える課題を分析した。仮説2では、教育支援を担う教師がより多くの専門的な観点と子どもたちにとっての近接的な支援が行えるように、既存の教材データベースと協同編集の性質を持つ協同データベースを実際のサイトと文献を中心に分析し、教材協同データベースが実現するための課題を示した。

この2つの仮説に対する検証結果の考察をもとに2本のモデルを提示する。教材協同データベース上には情報機器で扱う手作りの支援ツールにし、データベースのweb上に乗せる。これを、教育委員会内に設置した協同教材データベースの編集センターが管理し、特別な教育的ニーズを持つ子どもにどのような支援が行えるか様々な観点を、心理士・医師などの専門家にオープンにして助言を貰い、助言を生かした授業改善を教師が実施する。授業後の反省を含めた分析を、教師が再びweb上に掲載する。以上のサイクルを繰り返すことで、ハンディキャップの実態に近接した学習支援を行える。また機器支援においては、視覚的認知と聴覚的認知の両立を指摘し、各機器に役割を付与した。個々の苦手を分析する不得手領域の把握するツールとしてDSを、得意領域を把握するツールとしてスマートフォンを使用する。授業においてはタブレットPCと電子黒板の連動性を利用して展開していく支援の展望と課題を提示した。

 
 
 
 
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