京都ノートルダム女子大学 大学院人間文化専攻

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  国連広報センター(UNDS)でのインターンを経験して
   
  金川泰子
人間文化研究科人間文化専攻
平成19年3月修士課程修了
   
   平成18年7・8月の2ヶ月間、国連広報センターのドキュメントサービス(UNDS)でインターンを経験しました。ここでは、国連文書をお客様に提供することが主な仕事です。インターン期間中は、レファレンス業務や情報探索ガイダンスと統計ナビの実施、DPI(Department of Public Information)資料の整理、子どもを対象にしたライブラリーツアーを担当しました。
  具体的に、レファレンス業務で実際に受付けた質問を例に挙げると、「『人権教育のための国連10年』の原文が見たい。」というお問合せがありました。このような場合、データベース(ODS,UNBISNET,UN-I-QUEなど)を使ったり、UN本部のHPにアクセスしたりしてこの原文が載っている文書を検索します。データベースはインターネットさえ接続できれば、誰でもどこからでも見られるようになっています。なかでも、ODSでは文書の全文を入手することができます。そのことを知った時、国連の文書や情報が一般公開されていることやそれがWeb上で手に入るということに非常に驚きました。レファレンスでは、まずこれらのツールを使って調べます。その後、内容に応じて本や報告書、パンフレット、ポスター、CD-ROMなどの資料を使って調べます。そして、情報の正確さを十分に検討したうえで、お客様にご案内します。この業務は、迅速かつ正確さが求められるため、最も緊張がともなう仕事でした。また、お客様は個人の方だけではなく、マスコミの方もいらっしゃいます。そのため、回答差し上げた内容が記事や放送の情報源となるため、非常に責任のある仕事でした。しかし、回答ができた時の達成感はとても大きく、やりがいを感じました。
  その他に、毎月行われているガイダンスとナビを実施するのもインターンの仕事です。日頃、レファレンスの時に使っているデータベースの紹介と具体的な利用方法について、お客様にスクリーンを使いながら実演します。そのなかでも、私はTreaty Collectionの説明を担当することになり、使いこなせるようになるまで様々なパターンを予測して何度も練習しました。また、その傍ら子どもを対象にしたツアーの練習を約1ヵ月以上かけてしました。このツアーでは、国連の文書に触れてもらうことを目的に、簡単に検索方法を説明したり、実際に本や資料を手にとりながら内容を紹介したりします。その際、できるだけ国連の存在が身近に感じられるように、興味を引くような内容を選び、歴史的な背景と合わせながら説明をするよう工夫して準備しました。また、家に帰ってから振り返ったり、興味を持ったことをさらに深く学習できるように、お土産の資料を用意してツアー参加後のケアも考えました。
  しかし、このように直接お客様に接する業務ばかりではありません。これ以外に、私は、DPI資料をデータベースと書架で管理する仕事をしていました。この作業は非常に根気がいりますが、作業を通して資料が整備されているからこそ迅速な対応ができるということを実感しました。
 
子どもたちに検索方法を説明している金川さん
 子どもたちに検索方法を説明している金川さん
このような経験を通して、司書課程を履修している者として、情報提供の迅速性や正確性および情報整理や管理の重要性を、身をもって知ることができました。また、大学院で図書館や博物館が行う子どものへの学習支援について研究している者として、子どもの年齢や関心に合わせてツアーの内容を計画することができ、よい勉強になりました。加えて、一緒にインターンをしていた仲間と、業務や研究について互いに意見しあったり、考えたりするなかでたくさん刺激を受けました。このような、充実したインターンを振り返って、国連の情報に直に触れたことや情報提供を体験できたこと、情報の入手方法を習得できたことは貴重な経験だったと思います。この経験を糧にし、今後の研究に生かしたいと思っています。

(この手記は平成18年京都ノートルダム女子大学司書・司書教諭課程ニューズレター『本の扉』2号に掲載されたものです。)
   
   
   
  「風俗博物館」インターンシップを終えて
   
  竹本 美穂
大学院人間文化専攻(平成18年度入学)
   
   几帳、半蔀、厨子、耳盥、角盥、円座、折敷・・・。これらはいずれも『枕草子』や『源氏物語』などの古典文学を読んでいると必ず出てくるものです。これらがどのようなものであり、どのような用途に用いられるものかは辞書に載っています。
  しかしこれらの実物を目の前にしたとき、その場でそれが何であるかを指摘することはできますか?私は6月に風俗博物館にインターンシップに行ったことで、漢字を読むことはできても実物を知らないということを痛感しました。
  風俗博物館は6月と12月の年2回、展示変えのために休館になります。休館するとすぐ以前に展示してあったものは一度すべて撤去して半年の間に積もった埃などをすべて掃除し、人形の装束はすべて脱がせ、脱がした装束にはアイロンをあてて仕舞うものは仕舞い、また使うものは次の展示のテーマにあわせて組み合わせて置いておきます。次の展示で同じ装束をまた使うことがわかっていても必ずアイロンがけは行われます。一見無駄なことをしているように見えるかもしれませんが、脱がしてすぐにアイロンがけをして半年の間についた装束のしわを伸ばしておくことで、次に人形に着付ける際にスムーズに、かつ綺麗に着付けることができかえって手間がかからないのです。これは展示を見に来るだけの人にはわからないことで、この博物館が開館されてからの経験の蓄積によって生み出された知恵の一つです。
インターンシップの一場面
インターンシップの一場面
  展示変えが佳境に入ってくると調度などをまず運び込みます。展示室と展示予定のものを準備するところは同じ階にありますが少し離れているので、主任学芸員さんから「几帳をいくつ持ってきて、こことそことあそこに置いて」「厨子にこれを載せて持ってきて」などの指示を受けます。こう書いていくと想像がつくと思いますが、ここで冒頭に書いたものの名前が飛び交うことになり、名前がわからないと準備ができないものが出てきたのです。
音を聞いてすぐに字面は浮かぶのですが、肝心のもののかたちがわからない。 博物館では、本のうえでの知識を持っているだけでは役に立たないということを痛感しました。 これは私がインターンシップに行った風俗博物館だけではなく、どのような種類の博物館・美術館でも、またどのような種類の専門職でも言えることだと思います。 専門職を目指そうとしている方には、是非頭の中の知識と実物をすり合わせて身につけておいてほしいと思います。 またインターンシップで訪れる施設には、それぞれに施設の経験から生み出された知恵が伝えられています。学芸員実習では、日数が少なくてそこまで経験することはできないと思います。その知恵に触れる機会があったなら、それがなぜ行われているのかをよく考えて自分の知識の一部にしてほしいと思います。
   
   
   
 
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