京都ノートルダム女子大学 大学院人間文化専攻

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人間文化専攻「文化の航跡」第4回研究会に関する報告

 

第4回「文化の航跡」研究会 2009年7月21日(火)16:40-18:00

発表者 鷲見朗子

 

『百一夜物語』と『千一夜物語』

 第4回「文化の航跡」研究会が2009年7月21日(火)16:40-18:00に開かれた。学生、教員を含む15名ほどの参加者があり、発表後に行われた質疑応答では活発な議論が交わされた。

発表要旨
 『百一夜物語』とは、マグリブで流布し、編まれたと推測される『千一夜物語』の流れをくむアラビア語の説話集である。アラビア語原題をミアト・ライラ・ワ・ライラといい、『千一夜物語』同様、枠物語で始まり、複数の物語が語り手によって百一夜かけて語られる構造になっている。また、『百一夜物語』の枠物語の内容は『千一夜物語』の枠物語のそれと類似しているほか、『百一夜物語』で語られる物語のなかには、『千一夜物語』のなかに含まれているものもある。

 『百一夜物語』には現在7つの写本が見つかっており、そのうち3つはパリのフランス国立図書館に、2つはチュニジア国立図書館に、そして2つは個人所有とされる。印刷本としては、チュニジア人研究者マフムード・タルシューナのアラビア語校訂本 (1979年) がある。またフランス語訳として、1911年にフランスのGaudefroy-Demombynes がパリで刊行したLes cent et une nuits, traduites de l’Arabeがある。

 本発表では『百一夜物語』の枠物語に焦点をあて、『千一夜物語』の枠物語との比較を行いながら、枠物語のもととなったとされているインド説話との関係を物語の内容から考察した。研究者のなかには、その枠物語が、起源とされるインド説話の内容により近いことから、『百一夜物語』は『千一夜物語』より古いのではないかとみる者もいる。『百一夜物語』の枠物語の内容や構造を明らかにすることで、その見方も検証した。なお、本発表で用いる『百一夜物語』のテクストは、主にマフムード・タルシューナのアラビア語校訂本(1979年)である。

 

 

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