本文で紹介したインターネット上のアプリケーション(ソフトウェア)を さまざまな目的に活用することができます。たとえば電子メールや電子ニュー スを利用した医療相談、Webを利用したオンライン取引などです。本文で述べ たアプリケーション以外にネットワークを介したバンキングシステムがすで に実用化されています。
匿名性にはプラス面とマイナス面があり、匿名性をなくすべき/守るべきと いう二者択一的に断じることはできません。プライバシーを保護するという名 のものに、匿名性を悪用し、他のシステムを破壊したり、誹ぼう中傷したり、 他人の利益を不当に害する行為が問題で、それを排除する必要があります。
電子メールをやりとりしたり、Webページへアクセスすると、サーバやプロ バイダに何かしらの足跡が残り、そこから問題行為をする者をたどることも可 能です(そういう者は、みつからないようにいろいろの手段をとってきますが)。 現在、情報は各組織の判断の元で管理されていますが、そういった通信データ を、プライバシーの観点からどのように保護するのか、犯罪があった場合に、 そのデータをどう的確に使うのかといった法的、社会的ルールの確立が必要だ と考えます。
演習問題(3)は、演習問題(1)とほぼ同じ解答を期待する設問でした。 そこで、演習問題(3)の解答としては、自分がすでに利用している、あるいは、 友人が利用している、より具体的な項目を書き上げてみてもらえればと思います。 たとえば、次のようなものになるでしょう。
電子商取引を行なう場合、画面上に入力する自分のクレジット番号や住所などが、 悪用されることがないかなどについて、十分に注意する必要があるでしょう。