インターネットの技術は、ある意味、時間と空間を超えることのできる、 新しいコミュニケーションの手段を作りました。
会社や学校でインターネットを使う場合は、環境の構築や運用を、 他人任せにすることができますが、家庭からインターネットを使う場合、 各自で環境を構築して運用する必要があります。 スイッチオンで使えるようになる多くの家電とは違い、 パソコンを買ってきて、プロバイダと契約して電話線につなぎ、 インターネットの機能を使えるようにする作業には、知識が必要です。 しかも、いったん設定した後でも、問題があれば対処しなければいけません。
インターネットの主な機能である、電子メールの交換や情報の検索に、 携帯電話やゲーム機を使うケースが増えているのは、パソコンを使うと 手間がかかるからでしょう。ただし現在のところは、インターネットの各種機能を フルで使おうとすると、パソコンを使わざるをえません。
現在、パソコンの価格は安くなり、通信費(電話料金やプロバイダ利用費) も下がる傾向にあり、家庭でも 比較的高速な通信回線を安価で利用できるようになることは間違いないため、 今後、家庭からのインターネット利用者とその範囲は、さらに増えるでしょう。
これが、いろいろな面で家庭を中心とした環境を変えていくわけですが、 ここでは特に、女性の働き方に注目してみます。
雑誌などでは、SOHO(Small Office / Home Office)、つまり、ネットワーク 環境を利用して、会社という場所にいかずに自宅で働くスタイル が、女性にとって歓迎すべき働き方だともてはやされる傾向にあります。 実際に仕事をしているメンバーからは、 この働き方のよいところとして、主に次のようなものが挙げられました。
- 通勤時間がゼロで、家庭で過ごす時間が増える。
- 家にいる時間が増えると、地域とのつながりが増える。
- 仕事の合間に家事ができる。
- 自分のペースで仕事ができるので、家族の病気などにも対応しやすい。
- 子育て中でも仕事をしたという充実感が味わえる。
- 職場の人間関係にふりまわされない。
実際には、低賃金単純労働という伝統的な女性の働き方を継続させてしまう 危険性もあります。 ただし、ネットワーク環境を利用することで、複数の人がチームを組んで仕事 をこなすスタイルを発展させて、ネットワーク上に組織を作ってしまうことが 容易にできます。この組織自身が非常に大きな力を持つケースでは、 大企業をも恐怖に感じさせることさえ可能です。