日本教育心理学会に参加・発表しました(教員の夏休みvol.4)
前回の日本心理学会に引き続き(前回記事はこちら:vol.1・vol.2・vol.3)、今回は9月14日~9月16日に開催された,日本教育心理学会第66回総会の様子をご報告します。コロナの影響で2019年度以来、5年ぶりとなる対面開催でしたので、参加者からも「待ちに待っていた!」という声が聞かれました(昨年度まではオンラインで開催)。
心理学科からは、高井先生、伊藤先生、薦田先生、尾崎先生、松島先生が参加しました。それぞれ学会発表の様子を紹介します。
第2回目のこの記事では松島先生・尾崎先生の連名の発表をご紹介させていただきます。
会場は浜松市駅前のアクトシティ浜松でした 浜松といえばこの人。自動販売機にも登場
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学会では、「教員からの自律性支援および教員に対するエンゲージメントが自己効力感・リーダーシップに及ぼす影響」というテーマでポスター発表を行いました。
大学生が自己効力感を高める要因は、大学生活の中でも様々あると思いますが、本研究では、特に教員からのサポーティブな支援が自己効力感にどのような影響があるかに注目しました。調査の結果、教員からの一方向の支援だけではなく、それをきっかけに学生から教員への働きかけが増え、相互作用が活発化することこそが大学生の自己効力感を高めることが明らかになりました。
また今回の発表では、女子大学と共学大学の女子学生を対象にしており、両者の差異も検討しましたが、女子大学の学生において、学生と教員の相互作用がより強く自己効力感に影響を与えていることが示されました。この要因については、ポスター発表に来て下さった方とも色々とディスカッションすることが出来、今後研究を進める上での重要な示唆が得られたように思います。
コロナ禍では、オンラインを使った非対面の学びや活動も増えましたが(仮にオンラインであったとしても)他者との関係性を構築する機会や相互作用を喚起させる機会を確保することが必要であることが改めて示唆された結果となりました。
ポスター発表の様子
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今回は日本教育心理学会の様子をお届けしました。
5年ぶりの対面開催でしたが、シンポジウムやポスター発表では、現在の社会背景やそれに伴う新たな教育課題を反映したテーマもたくさん見られ、5年の月日を感じる場面もありました。
教育心理学会で得た新たな知見を、後期の授業にも反映させていきたいと思います。
次回のブログも引き続き別の学会についてご報告する予定です。
今回の教育心理学会では,遠州綿紬「ぬくもり工房」さんのノベルティバッグを頂きました。浜名湖のブルーカラーでとっても素敵でした!
報告者:尾崎仁美、松島るみ、心理学科広報担当