教員紹介

教授

伊藤 一美

研究テーマ

臨床心理学 生涯発達心理学

コメント

どのように人が成長・変化していくのか、子ども期から高齢期まで幅広く関心があり、臨床心理学と生涯発達心理学の交わったところで研究しています。実践では、発達臨床の立場から子どもから大人までの心理臨床に関わり、統合的心理療法の立場で、実践としてはひきこもりや医療現場で家族支援に携わっています。

著書
  • 老年期のこころ(分担執筆:老若のつながり-女の場合)ミネルヴァ書房
  • 臨床心理学入門-理解と関わりを深める-(分担執筆:悪魔祓いからカウンセリングへ)培風館
  • 思春期・青年期臨床心理学(朝倉心理学講座16)(分担執筆:大人になることの難しさ)朝倉書房
  • 12人のカウンセラーが語る 12の物語(分担執筆:デクノボウの住みか)ミネルヴァ書房
  • 子どもへのお金の与え方・使い方と親子関係(児童心理71)金子書房
ゼミの指導テーマや内容

テーマとしては、臨床心理学(不安、ストレスなど)、子どもから高齢者を含む発達心理学、対人関係(家族関係・友人関係など)など、幅広く考えてもらえればと思います。卒論は学生生活のまとめですから、とにかく自分の関心が持続して取り組めるものにしていきましょう。これまでの先輩たちは、パーソナリティ、友人関係、対人不安、家族関係、ファッション、ボディイメージ、消費、スマホ、嘘、恋愛、共感性、描画法など、さまざまなテーマで卒業研究をしています。

受験生へのメッセージ

雨の降る日もあれば、晴れる日もあります。人生、何がどう役に立つか、何が転機になるかわかりません。一見無駄なことも種となり花開くかも。大学というフィールドで、一緒に種探しをできたら、と願っています。

尾崎 仁美

研究テーマ

大学生の心理、学習意欲、時間的展望、アイデンティティ

コメント

大学生の心理、特に、大学生がどのように大学生活を過ごし、将来の進路を決定していくのかということに関心があり、学習意欲や授業の捉え方、大学生活、卒業後の進路や将来展望などについて研究を行っています。最近は、青年期以降のアイデンティティ形成や女性の生涯発達、子育て支援等にも関心をもっています。

著書
  • 大学生における学習意欲の変化とその関連要因-1年生を対象にした縦断的調査より-(共著)プシュケー,11
  • 女子大学生にとって仕事とは-仕事観尺度の作成と理想とするライフコースによる仕事観の違い-(単著)プシュケー,14
  • 女子大学生における仕事観と大学観、時間的展望との関連(単著)プシュケー,15
ゼミの指導テーマや内容

主体的に、楽しみながら研究に取り組んでもらいたいので、テーマは限定せず、ゼミ生の関心に応じて指導しています。青年期の心理(自己意識やアイデンティティ、友人関係、親子関係、恋愛、進路選択等)が中心ですが、消費行動や化粧行動、ファン心理、ストレス対処、色彩や香りのリラックス効果等を扱うこともあります。

受験生へのメッセージ

心理学には、自分自身や日常生活の新たな気づきにつながるヒントがたくさん隠されています。心理学を通して、自分自身のこと、周りの人のこと、日常生活のさまざまな現象について一緒に考えましょう。

高井 直美

研究テーマ

発達心理学。乳幼児の言語、認知、社会性の発達。幼児期から青年期までの想像性の発達。親子関係と子どもの発達との関連。

コメント

子どもが、どのように想像力を育み、周りの世界について認識するようになるのか、また周囲の大人(親)や友達とどのような関りを行い、そのことが子どもの発達にどのように影響するのか、などについて、関心をもっています。研究方法としては、観察・実験・調査(インタビューやアンケート)を行います。

著書
  • 心の理論とふり遊びおよび言語発達との関連(単著)プシュケー,16
  • 大学における親子参加プログラムの課題―「自然と遊ぼう!」の実践を通して―プシュケー,12
ゼミの指導テーマや内容

乳幼児から青年期までの発達研究を指導しています。「幼少期からの人間関係が青年のパーソナリティ形成にどのように影響するのか?」といった「子ども~青年」に至るテーマが、学生さんたちには人気です。大学生に調査を行って、幼少期の経験が今にどう生かされるのか?を見つめることは、学生さんたちが自分を再発見する機会にもなります。

受験生へのメッセージ

周りの子どもをじっくり観察してみると、小さい子どもほど、あっという間に、行動やおしゃべりが変化しています。この変化が「発達」です。どのようにして、人は発達するのでしょう?一緒に研究してみませんか?

松島 るみ

研究テーマ
  • 大学生の学び/大学生の自律的な学習態度を規定する要因
  • 大学生活における学修成果
  • 大学生活への適応
コメント

青年期の心理、特に「大学生の学びや学び方」に関心があります。現在は主に2つの研究に取り組んでいます。1つは、大学生の自律的な学びはどの様に促進されるのかを検討しています。もう1つは、大学生が4年間の大学生活においてどの様な成果を身につけるのか、そしてその要因について、様々な角度から検討しています。

著書
  • 教職を学ぶ人の新・教育心理学(共著) 教育情報出版
  • Students’ Learning Strategies: Effects of Providing Advance Open-Ended Questions and Class-Preparation Assignments(共著) Information and Technology in Education and Learning
  • Relationships between Identity Achievement and Academic Motivation(共著)Psychological Reports
ゼミの指導テーマや内容

ゼミでは主に大学生や青年期を対象とした調査研究を指導しています。3年次ではあるテーマに基づき、研究の目的や仮説の設定、データ収集、分析、結果の考察、に沿って研究をまとめます。テーマは例年、①現代社会の諸問題に関する意識調査、②大学生の心理を分析する調査、③一般企業・店舗と連携して進める調査、のいずれかです。

受験生へのメッセージ

ゼミでは、様々なテーマについてアンケートを実施したり、みんなで議論したり、プレゼンテーションを行うことによって、学生達が一回りも二回りも成長する姿を目の当たりにしてきました。皆さんと様々なテーマで研究することを楽しみにしています!

薦田 未央

研究テーマ

発達心理学、こどもの認知発達、発達支援、子育て支援

コメント

幼子のおしゃべりする姿が面白くて「どうやって、ことばを話すようになるのか?」という疑問が最初でした。学生時代の言葉の発達研究が関心の始まりでしたが、子どもの発達相談では「言葉の育ち」に関する悩みが多いことを知り、今では病気や障害のある子どもの発達支援やご家族の心理的支援実践を通して学び続けています。

著書
  • やる気を育む心理学(分担執筆:2章やる気を育てる基盤)北樹出版
  • もろい青少年の心-自己愛の障害 発達臨床心理学的考察-(分担執筆:外来カウンセリングでの事例)北大路出版
  • 大学における子育て支援事業の課題-「こがもクラブ」の実践を通して-(共著)プシュケー
ゼミの指導テーマや内容

子どもの発達に興味がある学生がゼミに来てくれています。言語発達、他者理解(いつから人の気持ちがわかるのか)、親子の絆(愛着)の発達、虐待問題、保護者の子育て不安などなど、ゼミ生自身が抱く関心、疑問についてディスカッションや文献研究をとおして、自分の研究課題を設定しています。

受験生へのメッセージ

「心理学」とは、よくわからないけれど不思議で魅力的なイメージを持たれている方も少なくないのでは?実は身近な生活の中にもネタはたくさんあります。日々、「なぜ?なに?」を大事にしてみると楽しいですよ。

佐藤 睦子

研究テーマ

学校臨床心理学(スクールカウンセラー)・芸術療法

コメント

スクールカウンセラーとして学校で勤めていた経験から、不登校・いじめ・ひきこもり・被虐待の子ども達にお会いしてきました。悩みを抱えた子ども達に少しでも楽になってほしいと思っています。そのためのカウンセリング技法としてコラージュを研究しています。

著書
  • コラージュ療法のすすめ(共著)金剛出版
  • 精神科デイケアにおけるコラージュグループの分析 : コラージュによる内的世界の表現を通じて(単著)コラージュ療法学会誌
  • 「中一ギャップ」の理解と予防 : 思春期の子どもたちに起こっていること—特集 小学五・六年生の家庭教育 児童心理
ゼミの指導テーマや内容

ゼミにおいては、3年生前期では、2年間一緒に学ぶゼミ生さんを知るために、それぞれおススメしたいことがらを教えてもらって実践します。おすすめのアニメを一緒に見たら、私がはまってしまったり、一緒に外に出て自然観察をしてきたりしています。3年生の後期からは、どのような研究をするのか、一緒に考えていきます。4年生では、結果をまとめるために自分のペースで研究を進めてもらっています。

受験生へのメッセージ

本学は、学生さんに対して教員の数が多いのが特色で、私の方からも「元気?」と、学生さんに声をかけることも多いです。また、心理学に関しては、他の大学に負けないくらいしっかりと学ぶことができます。是非一緒に学びましょう。

准教授

菊野 雄一郎

研究テーマ

知覚・認知心理学・視覚科学・認知神経遺伝学

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遺伝子解析、ホルモン分析、脳イメージング、文化間比較を併用して、ヒトの個性(所謂持ち味)を形づくる生物学的・社会的基盤を解明することに関心をもち、研究を行っています。積み重ねられた研究を踏まえ、各人のQuality Of Life(QOL)を高めるためにはどのような環境づくりが必要なのか、理論と応用をリンクさせながら日々追い求めています。

著書
  • 心理学実験のためのMATLAB(単著)工学社
  • Polymorphism in the CHRNA4 gene is associated with rapid scene categorization performance(共著)Attention, Perception, & Psychophysics, 75(7), pp. 1427-1437.
ゼミの指導テーマや内容

視覚的注意、情動、色知覚等、知覚・認知心理学に関する研究を行います。ゼミでは、一緒に先行研究を探したり、文献を読んだり、ディスカッションを行うことで問題意識を深めます。

受験生へのメッセージ

受験生の皆さんからの新鮮な研究の切り口を楽しみにしています。日常場面の気になることを一緒に明らかにしていきましょう。

空間 美智子

研究テーマ

セルフコントロールと衝動性、行動分析

コメント

臨床心理学の中でも、特に、不適応の背景としての「衝動性」と「セルフコントロール」の問題に関心があり、その基礎的な研究、および、臨床場面での応用に取り組んできました。研究対象は就学前の子どもから成人までと幅広く、その発達的変化にも関心があります。最近は、「衝動性」と「セルフコントロール」との関連が注目されている「利己性」と「利他性」の問題について研究を始めています。

著書
  • セルフ・コントロールの心理学:自己制御の基礎と教育・医療・矯正への応用(共著)北大路書房
  • 現代心理学:行動から見る心の探求(共著)昭和堂
ゼミの指導テーマや内容

これまでのゼミ生の卒業論文の研究テーマをいくつか紹介します。
「女子大学生における社交不安傾向-対人関係と自己注目との関連-」
「女子大学生における攻撃性とサイコパシー特性との関連」
「大学生における課題取り掛かりの先延ばしとスチューデント・アパシーとの関連」

受験生へのメッセージ

今の自分にできることに、全力で取り組んでください。

中藤  信哉

研究テーマ

心理的居場所  力動的心理療法

コメント

専門は臨床心理学・青年心理学で、特に、心理的居場所やアイデンティティ等、他者や社会との関係(対人関係)のなかで、いかに自己が形成されていくかというテーマに関心があります。また、心理臨床実践として、これまで精神科クリニックや学生相談等の場で心理療法や心理検査に携わってきました。

著書
  • 心理臨床と「居場所」(単著) 創元社
  • 心理療法と「私」との出会い(共著) 創元社
  • 集団における居心地の悪さ(単著) 心理臨床学研究, 31
ゼミの指導テーマや内容

主には臨床心理学に関連するテーマや、青年期の心理に関わるような内容となりますが、基本的にゼミ生の皆さんの興味・関心を尊重します。自分の中から生まれてきた「問い」を大事にしながら、主体的に取り組んでいけるテーマを選び、研究していただきたいと考えています。

受験生へのメッセージ

「”私”ってなんだろう」、「人と関わるとき、心では何が起こっているのだろう」、「どんなときに心を病み、どんなことが心の支えになるのだろう」。心はとても身近なものですが、改めて考えると謎多きものでもあります。ご一緒に探求できるのを楽しみにしています。

講師

下田 麻衣

研究テーマ

社会心理学 消費者心理学

コメント

人がどのように自己を制御しているか(自己制御過程)に関心があります。具体的には、学業場面や不正場面におけるセルフコントロール、自我脅威に対する防衛反応の緩和などについて研究しています。

著書
  • 応用心理学ハンドブック(分担執筆:自己制御のプロセスと現実応用) 2022 福村出版
  • Self-affirmation enhances the intention to improve physical inactivity through health risk messages(自己肯定化が身体的活動に対する改善意図に及ぼす影響)2021 The Japanese Journal of Experimental Social Psychology, 61, 28-33. (共著)
  • 学業場面における誘惑対処方略の有効性の検討. 2018 心理学研究, 88, 525-534. (共著)
ゼミの指導テーマや内容

研究・指導可能な範囲であれば、学生さんの興味・関心を尊重しています。幅広く選択可能ですが、研究の進め方として「研究テーマに沿って実験や調査データをとり、統計的解析を行って検討する」ことを推奨しています。これまでの研究キーワードは、SNS、消費者行動、対人魅力、妬みと社会的比較、感染脅威などです。

受験生へのメッセージ

社会心理学のテーマは自己、対人関係、集団、文化など多岐にわたります。高校では勉強する機会がない学問だと思いますので、ぜひ大学で新しい知識に触れてみてください。

仲倉 高広

研究テーマ

HIV陽性の方への心理的な援助,心理臨床学,深層心理学

コメント

HIV/AIDS患者さんへの深層心理学的心理療法の実践を中心に,病気やセクシュアル・マイノリティ,薬物依存など生き辛さを抱える人とともに在り続けられる心理臨床とはどのようなものか,模索し研究しております。また,心理臨床の基盤となる学問は何か,どのように養成されるのかなどスーパーヴィジョン学について最近は関心を持っています。

著書
  • HIVと心理臨床 最前線からの報告-心理臨床の実践と課題,そしてあらたな展開へ向けて…-(共著),ナカニシヤ出版
  • 臨床心理学と心理的支援を基本から学ぶ(共著),北大路書房
  • HIVを抱えるクライエントとの心理臨床実践から(単著),心理臨床スーパーヴィジョン学,9
ゼミの指導テーマや内容

基本的にゼミ生の方の興味関心のあるテーマを基に,心理学的に研究することを目指しています。そのために3回生のゼミでは関心のあるテーマの心理学の論文を読み発表し,研究されてきた内容をまとめる作業を行います。4回生では研究テーマに沿って,計画を立て,調査や実施,分析を行い,最終的に論文を書けるようにグループで討議しながら進めています。

受験生へのメッセージ

私はなかなか答えが見つからない「こころ」の世界に取りつかれているのかもしれません。簡単に答えが出ない世界ですが,そのかわりに興味関心や好奇心といった私の「こころ」はワクワクしています。そんな世界に皆さんもワクワクしながら触れてもらえれば思っています。

武藤 翔太

研究テーマ

臨床心理学

コメント

臨床は精神科医療領域を中心に、研究は心理アセスメント(特に描画法)を中心にやってきています。臨床心理学はとても幅広い概念を扱う学問なので、これ以外のことにも興味関心があります。相談に来られた方が“ちょっといい明日”を過ごせるために、何をすべきか日々考えています。

著書
  • 心理アセスメントの理論と実践(共編著) 岩崎学術出版社
ゼミの指導テーマや内容

学生さんが2年間、興味を持って取り組める(そして、卒論にまとめられそうな)テーマを個々人に決めてもらえるようにしています。臨床心理学だけでなく、〇〇心理学であれば基本的に可としています。知らない分野に関しては一緒に勉強をして、取り組みます。自分のこれからに活かせるテーマを見つけてもらえると嬉しいです。

受験生へのメッセージ

心理学を学ぶにあたっては、様々な知識や人との出会いを重ねてそれぞれが自分なりの「心の定義」を考え続けていくことが大切だと思っています。「書を捨てよ、町を出よう」精神が、そしてあなたのこれまでのすべての経験が活かせる学問です。