Wolframトランプを使った高大連携授業
1月も終わりに近づき、2年生の社会情報発展演習IIも最終回を迎えました。この授業では、データ分析技術の習得、他大学や企業の第一線で活躍されている先生方の特別講義、昨年度クリスマスイベントで学生自身が収集したアンケートのテキストマイニング等、様々な取り組みを行いました。
これらの学びを3年生ゼミに繋げます。
この授業の中で、最も学生が熱心に取り組んでくれていたのが、大学生によるWolframトランプを使った高校生へのプログラミング授業です。
右と下の写真は、Wolframトランプです。このトランプには、国旗、ディズニーキャラクターの一筆書き、幾何学模様など、様々な絵柄が描かれていますが、これらの絵は全てWolfram言語の1行の短いプログラムコードを実行することで得られます。そして、そのコードもトランプに書かれています。


本授業では、大学生が、まず、このトランプの中からお気に入りの1枚を選び、そのプログラムコードによって絵柄がどのように出力されるのかを理解し、さらに、数字や値を変更し実行することで、絵柄が変わることを確認します。
そして、この絵柄の変化を試しながら楽しく学ぶ高校生向けのプログラミング教材を作成し、その教材を用いて、実際に、大学生が講師役となり、高校生と一緒に、Wolframトランプのアレンジ作品を作るというのが本授業の取り組みです。
連携授業のパートナーは華頂女子高等学校の1年生です。華頂高等学校では、Wolfram言語を使ったプログラミング教育を実践しています。連携授業の前日には、「Wolfram言語利用の授業報告会のイベント」もありました。(イベントの様子はこちらのブログからご覧いただけます)


今回、授業に参加してくれた1年生はプログラミングの経験はほぼないとのことで、大学生も最初は緊張の様子でしたが、授業が始まると、すぐに会話も弾み、大学生の説明も流暢に! 上記の写真は、その時の様子です。
1時間という短い時間で高校生にちゃんと教えることができるのか、アレンジした絵柄を作成することができるか教員もドキドキでしたが、見事、高校生全員が作品を仕上げることができました。
高校生の作品を紹介
高校生の作品の一例を紹介します。左側がWolframトランプのオリジナルの絵柄、右側が高校生がアレンジした絵柄です。


高校生、大学生の感想は?
今回の授業の目標は、高校生にプログラミングの楽しさを知ってもらうということでしたが、大学生の工夫の甲斐もあり、高校生は楽しくプログラミングを学ぶことができました。
一方、大学生は、次のような感想をくれました。
「高校生に楽しんでもらうには、自分が楽しんで教えないといけないことがよくわかった」
「教えることの難しさを知り、先生の苦労のよくわかった」
「プログラミングでアート作品を作ることによってプログラミングが難しいというイメージを拭うことができたと思う」
「人に教えることで、自分のプログラミング知識もさらに深めることができた」
今回の実習を通じて、大学生も多くのことを学んだようです。
これをきっかけに、高校生も大学生も様々なプログラミングに挑戦してくれることを期待します!
