ことばの研究会


 
   平成28年3月9日(水) 14:00~15:10
   「William Saroyan の短編をしみじみ読む??“The Cat” における移民表象」
    発表者:人間文化学部英語英文学科講師 大川 淳先生

 

 平成27年度「ことばの研究会」が平成28年3月9日(水)、本学ユージニア館アクティブラーニングスペースにおいて開催され、人間文化学部英語英文学科 大川淳講師による研究発表「William Saroyanの短編をしみじみ読む--“The Cat” における移民表象」が行われました。
 研究発表では、William Saroyanの短編小説“The Cat”について、純朴な労働者と無垢な子どもとの交流を通じて、階級間や人種間における差別のない世界が描かれている、とする先行研究に対する批判的な解釈が提示されました。
 具体的には、小説の語りの人称、「匂い」の描写と語りのレトリック、登場人物の設定、アルメニア系移民二世であるSaroyanの伝記的背景、当時のアメリカ合衆国における移民の状況などを手掛かりに、この短いストーリーを、移民の希望と絶望の記憶にまつわる物語として再考することができることを指摘されました。
 発表に続いて、参加者からサンフランシスコにおける移民の状況、どうして「猫」なのか?、登場人物の子どもの名前について等の質問が出され、関連して意見交換が行われました。

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