こども教育学科

「子宮頸がん予防ワクチン」について

2023-11-09
学科のまなび

今回は、「子宮頸がん予防ワクチン」についてお話しします。

子宮頸がんは、子宮の入り口にできるがんで、年間で1万人ぐらいがかかり、そのうち約2900人が亡くなっています。これは1日に8人ぐらいが亡くなっていて、20代~30代でかかる人が増えています。

このがんの原因は、「ヒトパピローマウイルス」で、性的接触により子宮の入り口に感染します。感染したウイルスの10%が がん細胞になりますが、がん化するまでにウイルスをやっつけられたら、子宮頸がんを予防することができます。ワクチンはその役割を果たしています。

以前、ワクチン接種が勧められ日本全国に広まったのですが、筋肉が痛む症状が接種後に起こるケースが発生し、ワクチンとの関係を調べるために接種が中断されました。この間に世界ではワクチンのおかげで子宮頸がんでの死亡率が低下しましたが、日本では接種前の状態に戻ってしまいました。現在では、痛みとワクチン接種との関係はないとの結論が出され、昨年4月から子宮頸がん予防ワクチン接種を積極的に推進する方針が出されました。

ワクチンの対象は小学6年~高校1年の女子ですが、ワクチン接種が中断していた年代に、2025年3月までの3年間のキャッチアップ接種が行われています。キャッチアップ世代とは平成9年~平成18年生まれの人で、普段10万円ぐらいするワクチンが、この期間は無料で接種できます。(平成19年生まれや対象年齢を超えた人も受けることができます。)

恐ろしい子宮頸がんから自分自身を守るために、ワクチンを接種しましょう。

萩原暢子

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