心理学科
「誰もが快適な生理を」心理学科の学生がフェムテックジャパンのイベントに 参加・発表しました
現在、心理学科の3つのゼミ学生有志が、フェムテックジャパンを主催する株式会社 G-Place様と産学連携の取り組みを進めています(この時のプレスリリースURLはこちら 。
活動の詳細は、以前のブログ記事もご覧ください(6月9日ブログ)。
8月3日に大阪で行われた「Femtech Japan Femcare Japan 2023 in OSAKA」のイベントには、心理学科 下田ゼミ4年生3名、尾崎ゼミ3年生7名、松島ゼミ3年生6名、計14名の学生が参加しました。
当日は、「誰もが快適な生理を―京都ノートルダム女子大学のフェムテックの取り組み」と題したセミナーに3ゼミから各1名の学生が登壇しました。心理学科の下田麻衣講師がファシリテーターを務め、それぞれの学生が多くの来場者の前で、本学で実施したナプキン無料配布を行った感想やこの取り組みを行ったことによる意識や行動の変化について、率直な意見を述べました。
セミナーへ登壇
また、当日は「出展ブース」の一つとして、本学の取り組みや調査結果について一日を通し展示を行う機会を頂き、来場者との質疑応答を行いました。ブースには多分野の専門家の皆様や企業様がたくさんお越し下さり、学生達は積極的に調査結果について説明し、また、皆様から頂いたフィードバックに大いに刺激を受けた様子でした。
本学の展示ブース
展示ブースでの質疑応答
今回のイベントでは、心理学科4年次生のUさんが総合司会および30近い出展者へのインタビュー、セミナーへの登壇と、多方面で生き生きと活躍してくれました。以下はUさんの感想です。
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Uさんの感想
Femtech Japan の総合司会、インタビュアー、セミナーを務めさせていただき、女性が抱えている問題について向き合うことができた貴重な経験になりました。
●出展者へのインタビュアーを通しての学び
女性が快適に過ごせるように考え抜かれ、使用感、安心感、快適のすべてを兼ね備えた商材を扱っている約30社の出展者についてインタビューを行いました。
例えば、「温活」という出展では、「自宅」、「組み立て式の椅子」できるという誰もが快適に日常生活に取り入れやすい商材を紹介しました。身体を温めることで冷え性の改善、自律神経を整えるなど、女性の身体の問題解決を生活の一部で改善することができるよう考えられていました。
このようにフェムテックでのイベントでは、日常生活の一部に取り入れ、女性の身体問題に向き合いながら考え抜かれた商材であることを気づかされ、出逢うことができた貴重な機会でした。
多くの女性に「フェムテック」というワードを知ってもらい、自分にあった素敵な商材に出逢うことにより、今まで悩んでいた「月経をはじめとした女性特有の健康課題」を諦めず、「解決できる」という光が見えてくれば、と感じました。
●イベント全体を通して
「読売新聞」によるセミナーの中において、「記者の立場から見たフェムテック」が興味深かったです。私自身の小中高の学校生活を振り返りながらフェムテックについて考えることのできた内容でした。例えば、学校の授業の「水泳」では、月経が授業と重なってしまったらタンポンを入れて受講するようにするなど、何気なく私たちが了承していることが本当は強制となっている現状です。誰もが当たり前と考えているからこそ、悩んでいることを実際に言葉にする難しさが多くあると痛感しました。
今回のセミナーを受講したことで、女性が日常生活を過ごす中で時代とともに今まで声を上げることのできなかったことが少しずつ耳を傾けてもらいやすい環境に変化しつつあることを気づかされました。また、時代を問わず、女性が悩んでいることは変わりないこと、そして「フェムテック」を通して、少しでも女性が快適に過ごせる日が増えつづけてほしいです。
●今後の大学の取り組みについて
「フェムテック」に係る産学連携授業に携わり、卒業研究としても取り組むことができ感謝しています。女子大学だからこそ取り組みやすい研究(生理用品の無料配布、設置など)であり、多くの人々が女子大学生の本音に興味を示し、共感や気づきを与えることのできるデータ結果であったと、セミナー・インタビュアーを通じて感じました。また、来場者からの意見を伺うことによって新たな気づきを得られる貴重な経験でした。
今後も大学には「生理用品」を問わず、「フェムテック」についての取り組みを続けてほしいです。「フェムテック」がどのようなものなのかを多くの女子大学生に認知してもらい、少しでも快適な学校生活を過ごしてほしいと想うとともに、学生には産学連携を行うことでよりいい刺激を得られるチャンスであると思います。
最後に、産学連携を通して、大役を任せていただきありがとうございました。
Uさん、堂々の総合司会
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今回のイベントでは、それぞれの学生がそれぞれの持ち場で自分の役割を果たし、積極的に参加してくれました。学外で様々な人と関わり、自身の調査結果について話をする機会は学生達にとって大いにプラスの経験となると思います。そして、多くの来場者が興味を持って、セミナーや出展ブースに来て下さったことにより、今回取り組んだ「誰もが快適な生理を」が重要な社会的課題であり、そしてその課題に対し、調査結果をもとに解決していくことが求められていることにも気づくことも出来ました。
参加した学生のアンケートからは以下のような感想が寄せられました。
「今回、各ゼミの研究内容をご来場してくださった方に報告する際に、私たちが研究している以外にも、実際の体験談をお話してくださった方がいて、自分自身がとても勉強になりました。」 「自分たちの活動に興味を持って下さった方が沢山おられ、今後のモチベーションに繋がりました。」
最後になりましたが、女性の健康問題について考える機会と発信・交流の場を下さいました、フェムテックジャパンの野口俊英様に感謝申し上げます。
今回の調査の分析や考察は1月に改めて発表会を行う予定です。
出展ブースで記念撮影
報告:松島,尾崎,下田