こども教育学科

新生活に向けてー「環境移行」のおはなしー

2023-03-17
学科のまなび

 皆さん,春ですね。別れの春でもありますが,新しい生活が始まる春でもあります。ま

た,マスク着用も個人の判断になり,5月以降にコロナ感染症も5類に引き下げられるな

ど,社会的も大きな変化のある春です。

 新しい生活が始まるのは楽しみであるとともに,不安も伴います。それは,これまで慣

れ親しんだ人間関係,社会的環境,物理的な環境から離れ,新しい人間関係を構築した

り,社会的環境,物理的環境に適応したりしなければならないからです。心理学ではその

ような変化のことを「環境移行」といいます。

 さて,保育園や幼稚園に通うこどもたちにとっては,どのようなことが環境移行になる

でしょうか。

 こどもにとっては,新しく保育園や幼稚園に入園すること,新しい年度を迎え教室やク

ラスの友だち,担任が代わること,また,家庭では,下のきょうだいが誕生すること,父

親が単身赴任することなどがあります。

 こどもにとって,これらの変化は非常にストレスになりますし,自分一人の力でそのス

トレスを上手に解消することができません。そのため,保育者にはこどもたち一人ひとり

の様子を注意深く観察し,丁寧に関わっていくこと(こどもが安心して生活できる環境を

整えたり,新しい仲間と楽しく遊べる工夫をしたりするなど)で,そのようなストレスを

解消させたり,緩和させることが求められます。

 皆さんは,どのような4月を迎えるのでしょうか?4月から始まる新生活は,何かと戸

惑うことがあると思いますが,いろいろと積極的に行動してみるとよいと思いますよ。

4月からの生活が楽しく,豊かになるように祈っています。

 

畠山 寛

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