こども教育学科

英語力をさらに重視する企業や学校

2023-03-01
学科のまなび

 卒業シーズンを迎えました。大学卒業後の進路は様々ですが、多くの皆さんが社会人になるわけです。入学当初から就職(大学院や専門分野への進路も含む)について考えている人や4回生になってから慌てて就職活動に取り組む人など、それぞれです。私の研究室にも教員採用試験だけでなく、企業を目指す学生が相談に来てくれます。個々の学生の希望や不安等については、ND教育センターやキャリアセンターとも連携をとりながら個別指導や適切なアドバイスをいただいています。

 ところで、先日、京都の経済同友会や商工会議所へ伺う機会がありました。そこで、企業の抱えている問題点や今後の方向性について尋ねてみました。例えば、20年以上賃金が上がっていないことや、大学の授業でもテーマとして取りあげている働き方改革等についてです。企業は社員の生活を守ることや、いかにして生産性を上げるのか、また、企業としての付加価値を高めることの重要性等についてお聞きすることができました。ここでは、紙面が限られているので、詳しくは述べませんが、世界の中で打ち勝つ企業として、様々なご苦労やご努力がされていることに頭が下がる思いでした。

 

 良い機会なので、経済同友会及び商工会議所の方々に、本大学生の職業体験やインターンシップ受け入れのお願いをしました。具体的な企業名は、紙面では伏せておきますが、好意的に受け止めていただきました。ただ、その話の中で、その方々が口々に仰ったのが、「職業体験を希望する学生の英語力はどうですか?」というご質問でした。その言葉の背景には、英語力のある学生を企業は求めているということです。もちろん、企業が求める人材能力は、人柄(人間性)や熱心さ、協調性等様々ありますが、その中で、今、英語力は必須のスキルとして求められているのです。これは、大企業でもベンチャー企業も同様のようです。以前からグローバル化の中で英語力の必要性は頭ではわかっていましたが、これほどまでに求められているのには驚きでした。

 私の友人は、製造企業の役員をしていますが、海外へ契約を結ぶために出かけることがしばしばあります。主にアジアを中心に活動しているのですが、英語を共通語としてコミュケーションを図っています。その友人が言うには、「採用において海外進出をしている企業では英語を使えることが大前提」とのことです。まだ海外進出をしていない企業でも、今後は必須になるのではと言います。

 企業の話を中心に述べましたが、教員の採用においても、英語力のある教師が求められています。現在、小学校3年生以上には、教育課程に外国語活動や外国語を位置づけ、英語の授業に力を入れています。これは、社会のニーズでもあり、各都道府県教育委員会は英語力のある人材獲得に力を入れています。

 さて、本大学では、留学制度が充実しています。これまでコロナ感染の影響で制限されることもありましたが、今後は、その制限も緩和されるでしょう。現役の皆さんやこれから大学生になる皆さんには、ぜひ本学の留学制度を生かしてもらいたいと思います。海外での有意義な体験活動を通して、世界に視野を広げ、外国の方とも物怖じしない対話力が身に着けられたらと願っています。きっと、皆さんの今後の進路展望が広がるでしょう。

河佐 英俊

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