生活環境学科

公開講座「コスチュームデザインの世界」を開催しました

2023-12-08
研究

2023年度 生活環境学科公開講座を開催いたしました

2023年11月26日(日)、「コスチュームデザインの世界-装いの心理的機能とその効果に着目して-」というテーマで公開講座を開催いたしました。登壇者は松田優氏(オペラ舞台衣裳デザイナー・地域デザインプランナー)、牛田好美教授(本学現代人間学部長)です。

初めに松田優氏より、日伊共同制作オペラの経緯やイタリアでの衣裳・装備選びについてお話を伺いました。舞台衣裳はオペラをはじめ、歌舞伎やバレエ、ミュージカル、野球のユニフォーム等さまざまなものがあります。

松田優氏は舞台衣裳の製作について次のようにお話されました。「舞台衣裳は役柄をイメージした目的のある服です。人が衣裳を着て舞台に立ち、人が動いて生きてくるものです。オペラ衣裳を製作する際、演出家との打ち合わせ、資料収集、リサーチ、デザイン立案、ラフ画作成、演出家に提案、デザイン画作成、演出家や照明家等との打ち合わせが必要になります。密な打ち合わせを重ねることで公演に対する認識を構築することができます。舞台衣裳の立体感や色彩、生地の分量や厚み、装飾の隙間、空間のなかの存在を考えながら舞台衣裳を製作しています」

続いて、日伊共同制作オペラ等の動画を、衣裳の解説をしていただき視聴いたしました。着心地が良く、演者の魅力を引き出す舞台衣裳を一つひとつ丁寧にご説明いただきました。最後に松田優氏は、「デザイナーは描いたものに責任を感じています。常に人に対して優しくありたいです。舞台衣裳は、演者が舞台に立っていく心理的な導入をお手伝いしています。演者がどんな衣裳を着たいのか聴き、人とのコミュニケーションを大切にしています。今後も観客に感動を与えられる舞台衣裳を製作していきます」と舞台衣裳に対する思いをお話していただきました。

 当日、貴重なカルメンのオペラ舞台衣裳や、たくさんのデザイン画を展示していただき、来場者の皆さんと素敵な舞台衣裳の世界を楽しむことができました。

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