こども教育学科

理科の授業での地震教材の開発と実践

2023-07-19
学科のまなび

 理科指導法の授業では、理科の基本的な授業の方法について学びます。この授業は、全員が模擬授業を行います。そして、実施した模擬授業について、全員で「良かったところ」と「さらに検討できるところ」について意見を出し合います。今回は、そこで行われた授業の一つについて紹介します。

 小学校第6学年「土地のつくりと変化」では、地震についても学習します。現行の小学校学習指導要領では、地震について「自然災害にも触れるようにすること」と書いてあるため、災害からの被害を減らすための防災・減災教育も求められます。その手立ての一つとして、図1に示すような教材を使って、「揺れによる被害を減らすための構造を考えよう」というめあての授業が行われました。実際に、建物の地震対策には「耐震(地震による倒壊を防ぐ)」「制震(地震の揺れを吸収するなどする)」「免震(揺れを建物に伝えない)」の考え方があります。多くの家屋では図2のようなダンパーが設置され、地震からの被害を減らす工夫がされています。


 地震などの自然現象を理解し、その知識を活用して、災害からの被害を減らすための方法について考える教育方法や教材の開発は、未だ十分ではありません。大学の授業の中で、これからの世の中のためになる新しい授業をたくさん開発し、研究者の視点で議論していくことも大学での大切な学びだと思います。

佐藤真太郎

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