こども教育学科

音楽を聴くこと

2023-08-23
学科のまなび

 昨今の若い人たちは、自由時間に人と会話する以外は殆どイヤホンで音楽を聴いていますね。移動中、家や自室、人と待ち合わせの間など。曲の選び方や聴く目的を学生さんたちに聞いてみると、「え?目的?んー・・・」と明確な答えが返ってこないことが多いです。「じゃあじっくり聴く時ってどういう時?」と聞くと、それも答えが返ってきませんでした。それで今の若い人たちと私の音楽の聴き方が違うことがわかりました。私は大学でピアノを専攻したせいか、音楽を聴くときは「勉強のためじっくり聴く」「演奏の良さをじっくり味わう」のどちらかで、それ以外は耳を安らかにしておきたいのです。そう、気分で音楽が聴きたいということがあまりない私にとって、音楽とはBGMではなく、向き合うものなのです。

 

 また、学生さんたちが聴いている曲は歌が多いこともわかりました。歌とは言葉の音楽であり、メインは言葉です。ですから言葉が大事に歌われるべきだと思うのですが、流行りの曲にはサウンド重視で、不自然なイントネーションや、リズムで言葉が寸断されていることもしばしばです。学校の音楽科の授業に「鑑賞」がありますが、BGMではない音楽を「じっくり聴く」方法を子どもたちに伝えるものです。いちど皆さんも、楽器の音色やメロディー、曲の構成などを意識して聴いて、曲の良さを感じてみませんか?

 

古庵晶子

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