社会情報学環
ChatGPTに迫る
京都ノートルダム女子大学の生成AI利用の方針
当大学では、2023年6月30日、ChatGPT等生成AIの利用の方針について、次のような声明を出しました。使い方に注意しつつも学びのパートナーとしての活用を促しています。
https://www.notredame.ac.jp/important/生成ai(chatgpt等)の利用について/
社会情報課程のChatGPT演習
1年生前期の「社会情報概論」では、図書館学、服飾学、マーケティング、心理学、コミュニケーション学、教育学等の学問と情報をテーマにさまざまなトピックについて学びました。前期の授業の集大成として、授業で学んだテーマに関する社会問題を解決するための企画書作りをChatGPTを用いて行うという演習を実施しました。
本件に関するプレスリリースはこちら
ChatGPTとは、対話型の質問応答システムで、質問したことに対して何でも答えてくれます。しかし、そのしくみや使い方を知らずに使うと、正しい答えを得られずに「使い物にならない!」と決めつけたり、剽窃(他人の文章を盗んだ)の疑いをかけられたりすることにもつながり、使用には注意が必要です。
今回の授業では、まず、その仕組みや使い方を学び、その後、企画書作りを行いました。
ChatGPTは、「ooの企画書を作って」と頼めば、瞬時に華麗な企画書を作ってくれます。
しかし、ooを決めるのは学生、さらに、ChatGPTが作る企画は月並みで、中身を自分の企画に精錬させる必要があります。そこが学生の腕の見せ所です。
ChatGPTの使い方の説明の授業の様子
最終回の授業では、100秒プレゼンとして、完成した企画書の発表を行いました。さて、どんな企画書が完成したのでしょうか?
個性豊かな提案書・企画書が完成
学生の力作揃いの提案書・企画書が完成しました。その中に類似する企画が3つありましたが、どれも個性に富んでいます。
- 人前で話すのが苦手な方へ向けた話し方講習会実施について
- 相手に与える印象を操作する話し方を学ぶ会の計画書
- 大人の音読教室
いずれも「話し方」を題材した講習会ですが、
- プレゼンテーション力を高めて苦手意識をなくすことに主眼をおいた提案
- 相手に与える印象を高めることに主眼をおいた提案
- 音読をする楽しさを教えるとともに人前で話す自信を与えることに主眼をおいた提案
と着眼点はさまざまで、企画内容も示唆に富んでいました。それ以外の企画書もどれも個性的なものばかりでした。
自分のオリジナリティを発揮することの大事さと、ChatGPTは単なるツールであることを学生はしっかり認識して使いこなしている印象でした。
学生のアンケートによると、その使い方は様々で、5割程度頼ったという学生から最大では9割頼ったという学生もいました。しかし、発表では全員、自分の言葉で自信を持ってしっかり発表していたというのが印象的でした。
内容によって、ネット検索や図書で調査してChatGPTの出力の信ぴょう性を確認している学生もいました。生成AIは、学生の学びのサポーターの1つとして今後も活躍しそうですね。
8月6日のオーブンキャンパスでは、ChatGPTに関するミニ講座を予定しています。詳細についてはこちら(8月5日のオープンキャンパスの詳細についてはこちら)
また、8月7日「情報xoo学」でAI社会をしなやかに生き抜く新しい時代のデータサイエンス教育をテーマに、社会情報課程の開設記念講演会で、「生成系AI(ChatGPT等)超入門」について講演します。参加費無料、事前申込不要です。興味ある方は是非ご参加ください。詳細はこちら